映画「イエスマン」は安心して見られるラブストーリー

　さっきBSで「イエスマン」という映画をやっていたので見ました。面白かったです。寝て起きたら内容を忘れてしまいそうなので、寝る前に感想を書きます。
　この映画特に予備知識なく見始めたんですが、難しいこととか一切考えずに単純に楽しめる単純に面白い映画だった。面白さのだいたい半分くらいはジムキャリーの顔芸だったけど、でもジムキャリーの映画にしては顔芸度は低めですかね。あとの半分はヒロインのかわいさ。ズーイーデシャネルという女優さんらしいんですが、どこまでがファーストネームかわからなけど、とりあえずズーさん、ズーさんがかわいかった。
　この映画はラブストーリーでした。シンプルなボーイミーツガールものだけど、そういうボーイミーツガールものってほぼガールを好きになれるかなれないかで映画の面白さが決まるじゃないですか。その点ズーさん最高。笑いながらちょっと呆れた感じで少し声を張ったときにかすれるところがいいです。フェンスを乗り越える時にデニムのショートパンツの下に黒いストッキングを履いてるのがよかった。先鋭的なバンドやっててその歌もいい。
　実は途中からみたので最初の方はよくわからないんですけど、なにやら自己啓発系セミナーでとにかくなんでもイエスを言おうって教わって、それを馬鹿正直に実行した男の話でした。あんだけ間に受けて実行できる能力があるなら他の方法でも成功したと思う。とにかく人からの誘いを全てイエスで答えたら、友達沢山できて出世もして結婚もしてるのに彼女もできて更に彼氏持ちの女の子からも迫られるというリア充バンザイなストーリー。色々ダメだろ。ホームレスを車で送ってあげたら金も取られてガス欠で歩いてガソリンスタンドに行ったらヒロインに会うんですけど、このヒロインと結局最後結ばれるという、もう安心以外のなにもないラブストーリー。波乱とかほとんどない。月曜の夜にピッタリの映画。
　そういえばちょっとだけ波乱があって、彼女にイエスマンだったってことがバレます。え？　イエスマンだったの？　じゃあライブに来たのも付き合ってくれたのもただセミナーに従ってイエスって言ってただけ？　って、それでいまさらー？　いまさらそこー？って、だって彼女こいつがイエスマンて知ってたでしょ。なんならイエスマンて知ってて利用してた節あるだろ。学食にパン買いに行かせてそれお前の奢りなとかやってたじゃんて色んな語尾で思いました。それでジムキャリーは落ち込んでノーって言ったら災厄が降りかかる呪いに掛かってしまって、その呪いを解くためになんか知らない爺さんのオープンカーの後部座席に寝てたらその車が事故って、その爺さんがイエスを言おうセミナーの教祖だった。お前かよ。それで病室でその教祖にたまにはノーもいいんだよって聞いたら、あっそうか！　ってそりゃそうだよ。でもそこから事態は全ていい方向に。ズーさんとも元通りのハッピーエンド。ああひと安心。

　イエスセミナーに参加した人100万人に同じようにイエスのみで生活してもらって、その中からたまたまうまくいった例を取り上げて映画にしたって感じのストーリーでした。ドラクエで主人公が魔王を倒すじゃないですか。あれ主人公の勇者は1人だけだけど、裏には魔王を倒せなかった勇者が何百人といて、もっと言えばスライムすら倒せない、家からも出ない勇者になれない若者とかもその何百倍といるわけじゃないですか。その中で結果うまくいった例が勇者なんじゃないかって思うんですが、ジムキャリーもそれです。TASでプレイしてるようにしか見えない。TASでモノポリーやったことありますか？　希望の目が出るまでサイコロ振り続けるんですけど、あんな感じでイエスで答えてもいい結果になる質問がでるまで色んなルートを試して失敗したらやり直してまた試してを繰り返して、そうやってクリアしたゲームを最初から繋いで映像にしましたって感じのラッキーな話。じゃなきゃホームレスを車に乗せて公園まで行かないでしょ。でもそうしないとズーさんとのフラグ立たないからね。モノポリーをTASでやると億万長者になれますが、クッソつまんないです。

　あとロサンゼルスって行ったことないのでGTAでのイメージしかないんですが、GTAまんまだった。天文台とかハリウッドボウルとか。ジムキャリーがハリウッドボウルで急にビートルズ歌い出すんだけど、ああいう時アメリカ人ってやっぱりビートルズ歌うのかな。会話の中にナチュラルにビートルズの歌詞入れてくる奴とかたまに映画で見かけるけど、あれ実際どうなんだろう。

　ジムキャリーが友人2人と飲み屋でバカ騒ぎしまくって飲みまくってダンスダンスレボリューションするんだけど、ああいう飲み方って楽しいよなあ。あれ男3人だからいいと思う。2人でも4人でもなくて、あのどうしようもなくバカで楽しい酒の飲み方ができるのは3人だよなあと思った。