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赤子の門

 育児ブログに限らず子供の話を聞いたり見たり読んだりしたときに、子供ってかわいいなあと思う時があるけど、その時頭に思い浮かべる子供とは別にその話の中に登場する子供本人ではなくて、自分の子供あるいは頭の中にある想像上の子供(自分の子供が将来成長した姿を含む)をかわいいと思っているだけだと気づいた。子供のエピソードを聞いて、それを頭の中で自分の理想、あるいは想像上の子供で再現してかわいさを認識しているだけで、最初に語られた子供がかわいいと思っているのではない。我が子のかわいさを語る親の、実存する子供がかわいい訳ではなく、(まだ存在していないかもしれない)自分の子供がかわいいだけ。かわいい子供はそれぞれの頭の中にある。
 例外として写真付きで投稿されてるブログに写った子供は別で、それはその写真の子供に対してかわいいという賛辞が送られるわけだが、それは子供としてのかわいさよりアイドル的なかわいさとして消費されているだけである。エピソード的なかわいさはやはり読者の心の中にあるそれぞれの子供のイメージが生み出すかわいさなんだろう。
 

 赤ちゃん用侵入防止柵、通称ベビーゲートをキッチンの入り口部分に設置した。これまで好き勝手キッチンを這いずり回らせていたのだが最近になって行動範囲が水平方向だけでなく垂直方向にも広がり、冷凍庫を開けていれば突進され、1人で勝手に戸棚をあけては指を挟みでこちらは気を取られて炊事どころではなくなってしまったので、本心は通行の邪魔になるゲートのようなものは極力設置したくないし意匠的にもよろしくないので避けてきたのに背に腹は代えられず、仕方なく設置する運びとなった。
 使用したのがAmazonで買ったこの株式会社日本育児というシンプルなネーミングの会社が作っているベビーズゲートという商品。

 これに限らずこういったベビー用品なんて工事現場などで使用される汎用品で代用できそうなものなのに、ベビーという名前がつくだけで高くなる気がする。これはそんなに高くないけど。とまれ汎用品の組み合わせで考えるのも面倒なので買った。レビューが結構面白いことになっていて、一番参考になったレビューは「最初の歪みは正常ですから!!」で、2番目は「いぬ用」である。ベビーゲートの2番目が犬用というのもなかなかいい。ベビーゲートを買うときにホームセンターの赤ちゃんコーナーを見ていたら、そういえばペットコーナーにいいのがあるんじゃないかと思ったのだが(実家で犬を飼っていたので侵入防止策と言えば犬用だった)言い出せなかったことを思い出した。
 最初の歪みというのは、関心してしまった。レビューにではない。このゲートを作った人に。このベビーゲートは突っ張り棒の原理を応用していて、要は壁に突っ張り棒のように固定するものなのである。突っ張り棒ということは壁との反発力で固定するものなので固定された状態ではテンションがかかっていることになる。つまりテンションがかかった状態で正常にゲートが開閉できなければいけないので、テンションがかかった状態が本来の姿となるように作られている。出荷時にはテンションがかかっていないため、一見して歪んでいる状態で出荷される。
 パッケージに"Baby's Gate"と書いてあって 's がなんか気になって笑ってしまった。このゲートはベビーのゲートではない。ペアレンツのゲートである。ついでにベビーのためのゲートでもなく、ベビーにとってはただの障害物であって通行することは無いのだから、これをゲートとして使用するのはただペアレンツのみではないか。なんてことを思い浮かべた。
 Baby's Gate. 赤子の門。赤子の門とは赤ちゃんがこの世に生まれてくるときに必ずくぐり抜ける門である。門はとても狭く、ちょうど赤ん坊の頭がやっと通り抜けることができるほどの大きさしかない。また、門は一方通行で一度通ると逆戻りすることができない。門は神社の鳥居のような形をしており、上部の横に渡された梁の上には門番が座っている。門番は梁に軽く腰掛けて、見下ろすように門を見張っている。見下ろす先には門に向かって赤子の行列がどこまでも続いており、行列の最後尾は門の上からではとても見ることができない。この鳥居にも似た門に続く行列が並んでいる道のことを参道という。参道に並んだこの小さきものたちは、10ヶ月以上もの間、この行列に並んで自分の順番が来るのを待っていた。途中で脱落するものもいた。自ら歩みを止めてしまうものもいた。それでもなお行列に並び続けこの面前にやってきたこのものたちは、いま正に門番の目の前で最後の裁きを受けるのである。門番は慎重で、審理には時間が掛かる。しかしこのものたちの体力にも限界がある。これは時間との戦いである。


 そういえばベイビーズゲートで思い出したけど、いまシュタインズゲートのDVDをTSUTAYAで借りて見ている。地上波で放送されていたときは第2話で見るのをやめてしまったけど、このアニメは面白いのに面白くなるまでに時間がかかる。タイムリープの話を期待していたのに最初の10話くらいまではタイムリープの話が全然始まらなくて、そこにたどり着くまでにダルの話し方に慣れて、まゆしぃのウザさに慣れていかないといけない。最初はそれができなかった。ゲルバナの時点で投了してしまった。今回は特に気にならなかった。
 見ようと思って見ているのと、自動予約で録画されたのでは違うのか。今期は自動予約で録画されたアニメもおそ松さんしか見ていない。数年後に振り返って、あの時あれを見ていればよかったのに、と思うアニメがいま放送されているのかもしれない。その時見られれば別にいいのだけれど。