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大手ビールメーカーの作るクラフトビール おすすめランキングベスト10 2015年度版

クラフトビールという言葉をご存知でしょうか。

その定義はさまざまですが、一般的には小規模な醸造所が原料や製法などにこだわって作ったビールを指してクラフトビールと呼ぶことが多いようです。

クラフトビール(Craft Beer)」とは、小規模なビール醸造所でビール職人が精魂込めて造っているビールです。ビール職人が造り出す高品質なビールを「手工芸品(Craft)」に例えて、クラフトビールと呼びます。
クラフトビールとは | クラフトビール東京 (Craft Beer Tokyo)craftbeer-tokyo.info

日本ではキリンビールアサヒビールサッポロビールサントリーの4大ビールメーカーが作るビールが広く親しまれていますが、それらに属さない小規模でこだわりのビールを造るメーカーは数多く存在します。

最近ではそのような小規模醸造所の作るクラフトビールを扱う飲食店も増え、さらにドイツ発祥のビール祭りオクトーバーフェストが輸入され日本でも開催されるなど、クラフトビールが盛り上がりを見せています。

その動きに追従するかのように大手ビールメーカーもクラフトビールのような商品を次々と投入。私もすべてではありませんが見かけるたびに購入し、このブログにもたまに紹介していました。

そこで、2015年度に発売された大手ビールメーカーが作る「クラフトビール系新商品」の中から、特に美味しかったオススメのビール10品を、ランキングにしてご紹介します。



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肝臓のキャラクターとビールのイラスト | 無料イラスト かわいいフリー素材集 いらすとや

第10位 「冬物語サッポロビール

明るいオレンジの液体は、キレ一辺倒でない豊かな味わいを想像させる。
香りは弱いか。口に含むとしかし、香りが立ち上がってくる。苦味が強い、エール系のビールの味がする。

サッポロが毎年出している冬物語。これをクラフト系に入れて良いのか悩むところですが、2015年の冬物語は特別美味しかったので、10位にランクイン。

サッポロビールの期間限定商品は、毎度のことながら、抽象的な謳い文句しか書かれていなくて、パッケージを読んでも商品の中身が全く伝わってこない。
とりあえず買って飲めということなのか。


第9位 「クラフトセレクト ペールエール」 サントリー


サントリークラフトセレクトシリーズの第1弾として2015年に発売された、ペールエール。

苦みの利いた美味しいビール。2015年5月12日発売。

好評につき通年販売が決定したそうで、おめでとうございます。

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www.suntory.co.jp


第8位 「ザ・プレミアム・モルツ 芳醇エール」 サントリー


プレモルシリーズの限定商品。通常のプレモルよりも格段に美味しい、特別感のあるプレモルです。

飲みやすくて、エール系ビールの入門としてもオススメ。

一口目には麦を焦がしたような豊かな香りとほのかな苦味を感じる。
さらにプレモルらしい旨味が加わり、濃厚な味わいを演出する。
かといって飲みにくさを感じさせず丁度いいバランスに仕上がっている。

第7位 「クラフトマンズビア 清麗の琥珀」 サントリー


またもやサントリーですがこちらはイオンとのコラボ企画、クラフトマンズビアシリーズから、「清麗の琥珀

強い苦味と爽やかな味が特徴のビールです。

色はダークブラウン。
焦がした砂糖のようなビターな香り。苦味もしっかりとある。炭酸はやや強め。後味はそこまで重くなく、ゴクゴクいけるビール。
ソーセージやビーフジャーキーなどの肉と合いそう。
これは美味しい。
ドゥンケルの中では比較的色が黒くないビールだと思うので、黒ビールが苦手という人でも飲めるんじゃないだろうか。

第6位 「クラフトセレクト インペリアルスタウト」 サントリー

サントリーのクラフトセレクトシリーズから「インペリアルスタウト」

同シリーズのVol.6として11月に発売されたこの「インペリアルスタウト」は、アルコール度数6%と高めの黒ビール

冬にピッタリの味わいです。

ほぼ黒に近い濃いダークブラウン。泡まで黒い。焦がした麦のような苦みと甘みを感じるスタウト系ビール。苦みは黒ビールの苦みで、エール系のさわやかなホップの苦みとは異なる。香りは弱いが、微かにチェリーのような香りを感じる。後味にも甘味が残る。
エビスの黒やキリンの黒などスタウト系の黒ビールが好きな人向け。

第5位 「クラフトセレクト メルツェン」 サントリー

ドイツ語で3月を意味するメルツェン。

これは日本のエビスビールなどに近い味わいで、とにかく旨味の強いビールです。

旨すぎてヤバい。たぶんこのビールをおかずにしてご飯がいけるレベル。

和食にも合いそうです。

色は暗めのオレンジかやや茶色。
苦味は控えめでとにかく旨味を感じる。旨味成分が凄い。
しかし、コクがあるしっかりとした味わいでありつつもゴクゴクいけてしまう。プレミアムモルツなどが好きな人にオススメしたいビールだ。
魚料理などの和食にも合いそう。

第4位 「クラフトセレクト スペシャルビター」 サントリー

なんとここまで6連続サントリー、しかもクラフトセレクトシリーズ。

サッポロやアサヒビールもクラフト系ビールを何種類か発売していて、もちろん飲んでいますが比べて見るとやはりサントリーのクラフトセレクトは質が高いです。

「一般大衆に広く受け入れられなくてもいいから、特徴の際立ったビールを作ろう」という心意気を(勝手に)感じます。すなわちそれがクラフトマンシップに通じるのでしょうか。

それに引き換えアサヒビールは何を作ってもスーパードライになってしまっている。悪い意味で。

スペシャルビター」はその名の通り苦みの利いたビールで、ガツンとくる苦みが美味しい。

もちろんビールだけで飲んでも美味しいのですが、トマトジュースを入れてレッドアイにしても、強い苦みが失われず美味しくなるのでオススメです。

しっかりと苦味を感じる。香りも良い。
甘味や酸味は抑えられていて、苦味を味わうビール、正にスペシャルビターといった感じ。
一口目だけでなく、最後まで苦味を味わうことのできる美味しいビールだった。
スモークチーズなどとゆっくり味わうのもいいが、このビールだけで飲んでも十分楽しめるビールだろう。

第3位 「グランドキリン イザヨイノツキ」 キリンビール

第3位にキリンが初のランクイン。

キリンビールグランドキリンという名前で、瓶に入ったプレミアム感のあるクラフトビール系商品をシリーズ展開しています。

グランドキリンシリーズには「グランドキリン」「ビタースウィート」「ジ・アロマ」などの定番商品に加えて、2015年度からは「ギャラクシーホップ」などクラフト系の新商品も投入。
リニューアルした「グランドキリン」3種類を飲み比べ。やっぱりグランドキリンが一番美味しかった。 - 文章または写真、またはその両方


「イザヨイノツキ」はパッケージにKIWI IPAとあるようにIPA
どのあたりがKIWIなのかは不明。

クラフト系商品は各大手ビールメーカーが次々と発売するも、IPAはなかなか市場に出てこないという状況の中で、IPAと聞くだけで期待してしまう。

ちなみに大手メーカー以外では、よなよなエールの「インドの青鬼」や、ブリュードッグの「PUNK IPA」などがお手軽に入手できるレベルで広く流通しています。

インドの青鬼 350ml×8本

インドの青鬼 350ml×8本

色は明るいオレンジ。
まず口に広がるのはグレープフルーツのような華やかで爽やかな香り。ビールなのに柑橘類を食べているかのよう。
味はホップのしっかりとした苦味を感じる。もう少し苦いほうが好みだが、これはこれで美味しい。

もう少し苦い方が好みと言っていますが、これは普段からIPAばかり飲んでいる人間の感想で、フツーに飲んだらフツーに苦い。


第2位 「クラフトセレクト I.P.A.」 サントリー

第2位もIPA

第1弾のペールエールが発売された時から、IPAが出て欲しい、IPAが出て欲しい、ずっと言い続けていた念願かなって(?)2015年12月についにクラフトセレクトからIPAが登場。

これはもう買いでしょう、箱で。

IPAらしい柑橘系の香りとホップの苦味がちゃんとあって美味しい。若干甘味も感じる。IPAばっかり普段飲んでる身としてはもっと苦味がほしいが、これでも十分飲める美味しさ。
ザ・モルツやプレミアムモルツよりはずっと美味しいので、期間限定ではなく常時販売してほしい。というかこれをプレミアムモルツという名前にして売ってほしい。

とにかく美味しい。
本当に、ザ・モルツとかEXILE使って変なCMやってないで、このIPAをメイン商品として通年販売してほしい。これをザ・モルツにしてほしい。

このレベルのIPAが200円程度とはコストパフォーマンスが高い。
サントリーのクラフトセレクト史上最高のビール。
IPAの入口としてもオススメ。


第1位 「グランドキリン 梟の森」 キリンビール

正直このビールを初めて飲んだ時は驚いた。

このビールは、コンビニで300円やそこらで買えるビールのレベルを凌駕している。衝撃的なビール。

ライトブラウンの液体が期待感を煽る。一口含むと広がる小麦らしいまろやかで優しい味。ヴァイツェンほどではないが、バナナのようなフルーティな香りを微かに感じる、とてもスムーズな飲み口。それでいてWheat strong aleの名の通り7.5%と高アルコールなのだから恐ろしい。つい飲み過ぎてしまいそうなビールだ。

グランドキリンシリーズは「十六夜の月」と「梟の森」とここのところ個人的には当たり続きで嬉しい。キリンもいよいよ本気を出してきたのだろうか。こんなビールがコンビニで手軽に買えるなんていい時代になったものです。できれば限定醸造と言わず美味しいビールは定番商品に加えてほしい。売ってる間にまた買いたい。

ブランデーとかを飲むような口の広い脚付きのグラスに入れて、ゆっくりと飲むようなビールですよこれは。
ビアバーにいったら1杯1200円くらいするやつです。

こういうのを平気な顔してラインナップに加えてくるグランドキリンが素晴らしい。

パッケージに書かれた(謎の)コピーも興をそそります。

しんしんと降る雪の中、遠く梟の声が響いている。そんな冬夜の森を思い浮かべながら、ふくよかな薫りと深い余韻を、ゆったりとお愉しみください。


クラフトビールって、小規模な醸造所が小規模だからこそできる、伝統的や革新的な製法で作られたバリエーションに富んだ味わいのビールであるところに特徴がある。
と、大手ビールメーカーが画一的で悪く言えば面白味に欠けるビールを製造してきたこれまでの日本のビール市場においては特に思います。
しかし大手が本気を出せばこのクオリティのビールがこの価格で売り出せるのかと。
これは今後のビール市場を大きく変えるような転換期になりそうな期待もあり、怖いものもあります。
とはいえこれは本当に通年販売にして欲しい。


まとめ

ここ数年でクラフトビールという言葉を良く聞くようになり、特に2015年はサントリーのクラフトセレクトシリーズが始まったこともあり、大手ビールメーカーが挙ってクラフトビール系商品の開発に乗り出してきた、近年では最も盛り上がった1年でした。

この流れが止まること無く、今後もクラフトビールの市場が広がっていく(クラフトビールの定義はともかく、日本国内におけるビールの多様性が拡張していく)ことを、いちビールファンとしては望んでいます。

※紹介したビールは一部商品を除き、期間限定発売のため、現在は販売されておらず店頭では入手できません。
※個人の感想です。


日本のクラフトビール図鑑

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